SNSの普及などネット社会が根づく中、探偵のお仕事も『ネット探偵』と呼ばれるものの需要が高まっているようです。
ネット探偵というのは、
ネット掲示板での誹謗中傷
フィッシング詐欺
アカウント乗っ取りなど
ネット上で被害を受けた方の相談にのり犯人をつきとめ、トラブルを解消する人のことです。
被害者の多くはネット被害を皮切りに、実際に金銭や社会的信用を失ったという人も数多くいるそうです。
一般に探偵業は高収入と見られがちですが、時代の波を受けてネット探偵も稼げる職業になっているのでしょうか。
一方で、実力をつければ探偵事務所から独立し、在宅ワークなどでも稼げるようになるものでしょうか。
また、特有のやりがいや悩みはあるのでしょうか。そこを見てゆきましょう。
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リアル探偵よりもネット探偵は将来需要あり?!
まず探偵というものをおさらいしましょう。
基本的には警察にはできない民事、つまり家族内や企業内での私的なトラブルを解決するものです。
が、同時に公安委員会の監視下にあるという点で、警察や消防のような公共サービスの色合いも持っています。
探偵業界には悪徳業者が多く、その見極め方は数多くあります。
その最たるものは探偵業関係の団体や協会に未加入という点にあるでしょう。
また、会社の所在地や代表者の本人確認が取れないところも避けた方がいいでしょう。
探偵の本業、いわばリアル探偵のお仕事の大半は男女間のトラブル、つまり浮気調査です。
または素行調査であり、例えば企業の管理職の人が部下が信頼できる人かどうか見極めたいために依頼するといったケースになります。
大体こういうことには警察は一切動いてくれません。
私的な問題の上に実態がつかみにくいネット上のトラブルであればなおのことです。
なので、ネット探偵というのは、今後ネット社会が発展するにつれ、リアル探偵よりも多く求められる可能性大の職業ではないでしょうか。
ネット探偵の主なターゲットは、先に書いた3つ以外では、
ワンクリックなどの架空請求詐欺
ネットストーカー
またクレーマーやゲーマーなどの荒らし行為などがあります。
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ネット探偵として独立できるのか
求人は、普通に探偵事務所を当たればあるでしょう。
特に法律関係の資格があれば採用に大きく有利になるでしょう。
ネット探偵であれば、ホワイトハッカー的な能力が評価されるハズです。
IT関係の専門学校や大学を卒業し、その知識情報を駆使してサイバーセキュリティ能力を発揮したり、インターネットの中を自由に飛びまわれるような人であれば重宝されるでしょう。
また、ネット探偵はコンピュータ作業だけで完結することも多々あり、在宅ワークとして副業収入を狙う方にも最適でしょう。
クラウドソーシングの2大サイト、クラウド・ワークスやランサーズに無料登録するだけで、ネットトラブル関連の調査以来は数多く見られます。
ネット探偵であれば独立は容易ですが、その一方で安定収入を得られるのには長い年月がかかるでしょう。
そのためにはホワイトハッカーなみのスキルも必要になるのかも知れません。
グレーゾーン商法だけに高額費用の探偵業界
費用はどれくらいかかるのでしょう。
広く知られているよう、探偵の依頼には、かなりのお金がかかります。
ネットで、TVでも有名な一流どころの探偵事務所をざっと調べると、リアル探偵の相場は大体、探偵1人につき1時間で1万円になります。
もちろんそれに交通費や宿泊費などの別途経費も上乗せされます。
リアル探偵と浮気調査で一週間契約をすれば、費用は軽く20万円を越えるハズです。
さらに言えば、ネット探偵でさえ、多くのお金がかかるようです。例えば『シェルターズ』という探偵事務所では、メルアドなどからその人の身元を調べるだけのことに40万円近くの報酬を要求しています。
シロート目に見ると、実際PC作業だけで済むかも知れない調査に、なぜそこまで費用がかかるのかという疑問がわきあがります。
しかし、探偵業とはいわばグレーゾーン商売と言えます。
法律の白と黒の境界線上でつなわたりしているような存在であり、その分、リスクは高まります。
身元調査でも探偵がある男の依頼で元妻の住所を調べた後、その元夫が元妻を殺害するようなことがあります。
その場合、元夫に個人情報を教えた探偵にも殺害の原因があり、裁判ざたになって社会生命を失うことになるかも知れません。
探偵とはリアルでもネットでも、大きな社会リスクがあり、費用もまたそれ相応のものにならざるを得ません。
ネット探偵はやるにも、依頼するにも覚悟がいる
依頼の費用が高いことは、探偵業の収入の高さに結びついてはいないようです。
もちろん一流どころでは年収1千万円を越えるものもあるそうですが、相場は年300~400万円ほど、つまり一般の会社員と変わりません。
一方で収入の低さから探偵業の費用が暴利ではないことが分かります。
探偵業務は市販されていない様々な高性能の電子機器を使います。
それらはやはり値がはるでしょう。
また刑事や弁護士に秘密裏に調査を手伝ってもらうこともあるハズであり、その場合も費用がかかるでしょう。
やりがいはあるのでしょうか。
多くの場合、収入がリスクに見合わない以上、探偵という仕事自体を好きであることが大切になります。
ただ単に秘密や謎をとくのが好きだ。あるいは、人間の秘められた面に興味があるといった人たちには、やりがいが感じられるのではないでしょうか。
ただ、ネット探偵であってもリアル探偵同様、悪人を相手にすることが多いだけにリスクは大きいでしょう。
調査することで自分も悪人のターゲットになることはマレではないハズです。
そのため、悩み多き職種と言えます。
探偵はただでさえ人や現実の醜悪な部分をさらけだすような職業です。
そういったことにナイーブでストレスを感じるような人には完全に不向きなものです。
それは依頼人にも言えるハズです。
ネット探偵を指名するような、比較的ソフトな案件でも、この手のストレス耐性がいるでしょう。
なぜなら、探偵業務は依頼人、クライアントの側の多くの協力なくしては成り立たない仕事でもあるからです。
ネット探偵をやりたい人も、逆にそれを頼みたい人も、両者ともにそれなりの覚悟が必要だと言えるでしょう。
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