2019年10月31日、沖縄のシンボルでもある、首里城が炎上というニュースが、日本国内を駆け巡りました。
琉球王国時代に建てられて数百年の間その形を維持し、太平洋戦争で1度全焼してしまうことになりますが、戦後33年をかけて復元を果たしました。
そして世界遺産まで登録されていた首里城が守護柱を除いて、跡形もなく焼け落ちたのです。
2019年4月にフランスで起きたノートルダム大聖堂の火災と同様に、首里城の火災によって沖縄の歴史的建造物が消失したことで、沖縄の方の心の支えがなくなってしまいました。
沖縄は辺野古や嘉手納の問題を抱え、辛い気持ちのなか、首里城が炎上したことで、県民全体の心的ケアが必要になるのかもしれません。
しかし、首里城が炎上してしまっても、沖縄県は復元を必ずすることを明言しています。
すでに、全国からの首里城復旧への寄付金が3億円を超える額が集まってきており、首里城の復元を願う方々の気持ちや関心が高いことが、非常に高いです。
1度復元しているわけだから、今回の復元も大丈夫ではないか?
というお考えを持つ人も多いのですが、実際は難しいようです。
戦後復元した当時の職人たちが、いない状態で、さらにその技術を受け継いでいる職人が少ないという現実に直面しています。
この問題に関しても、以前記事にしていますが、ただでさえ、人手不足の中でも特に有効求人倍率の高い職人という仕事では、腕を持った職人の代わりなんて、僕らが思っているよりも見つけることは難しいのです。
さらに沖縄のシンボルであった首里城の復元にはいくらかかるのでしょうか?
また債権のめどは立つのでしょうか?
今回は、沖縄の歴史的建造物で有名な首里城の復旧について考えて行きたいとおもいます。
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首里城の復元にはいくらの費用がかかるのか?
2019年10月31日に火災炎上で首里城が消失してしまったために、沖縄の戦後のランドマークがなくなってしまったことで、落胆の大きさが隠せないのが現状です。
2018年にすべての工事が終了した翌年に、全てがなくなってしまったことで、工事関係者の方も、茫然としがいえないでしょう。
この戦後から2018年に復元完了までに、かかった費用は240億円以上といわれています。
首里城の復元は、戦後の沖縄の県民の心の支え的な存在だったわけです。
一晩でアッという間に消失してしまった首里城を再建するには、どのくらいの費用がかかるのでしょう。
先ほども紹介しましたが、戦後再建された金額は240億円以上ですから、さすがに沖縄県だけが負担できる金額ではありません。
世界遺産に登録されているといっても、首里城跡地が本来の世界遺産であり、建物そのものに世界遺産が登録されているわけではないのです。
そのことを踏まえると、国も復元歳出を考えなければならないでしょうが、どこまで国が負担金額を出せるのか?に焦点が集まりそうです。
戦後から完全なる復元まで相当な時間をかけていますから、工事初めごろから中期の金額と2018年完成時の金額では、お金の価値が違っています。
缶ジュースが自動販売機で100円の時代で少年ジャンプだって170円の時代と、ジュース一本130円でジャンプが一冊290円もする現代では物価だって相当変動しました。
あとは、人件費もそうです。
アルバイトの時給が700円だった数年前から今では、都心なら最低賃金1,000円を超えていますから、首里城の復旧のために呼ばれる職人さんへの支払いも何割かは上がっているハズです。
240億円で完全復元が可能かどうかも怪しい限りですし、物価や人件費の高騰を考えると、修理費用は300億を超えても不思議ではありませんね。
ネットでの率直な意見の中には、
「税金を投入する必要ないのでは?」
「復元物でしょ?再復元の意味が分からない」
などの批判的な物が多いです。
顔が見えないから言いたい放題感も感じますが、沖縄県民にとってランドマークですから、復元は必要ではないのか?と逆に感じてしまいます。
問題はお金だけではなく、さまざまな部分で首里城の再建にめどが立たない状態に陥りそうな状態になりつつもあります。
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沖縄の顔の費用の内訳と再建のめどは?
先ほどから何度もお伝えしていますが、首里城再建費用が240億円以上と紹介しましたが、再再建の費用も200億円以上がみこまれています。
費用の大まかな内訳は
人件費
材料費
の2点となります。
問題は首里城に使われている赤瓦が沖縄の民家に使われている赤瓦と成分が、どうやら違うことが分かったようです。
それに、首里城専用の赤瓦には、すでに採掘ができない土も含まれているようで、赤瓦の復元だけでも、相当な費用が掛かる見込み。
また首里城に使われていた材木は台湾ヒノキが使用されていましたが、現在では台湾ヒノキは伐採が禁止されている状態です。
今現在、手に入る台湾ヒノキでも、当時の価格の10倍以上はするとまでいわれています。
赤瓦や台湾ヒノキが使えないとなると、100%の再現は不可能でしょう。
赤瓦で手に入らないものは、他の地域で採掘できないものなのでしょうか?
採掘がされても赤瓦の色合いを調合した方は、すでに他界されていることから、データーがない可能性も・・・・確実に前途多難です。
こんなとき、科捜研の榊マリコ研究員がいれば、赤瓦の成分分析をしてくれそうな気がするのは、自分だけでしょうか!?
台湾ヒノキの方は、同じ環境下で育っている木材を建物に使うのが一番ですから、日本産ヒノキでも海辺に近いところのヒノキを採取することができれば、大体用品としても使用することが可能ではないかと・・・
一般人が考えることは、当然プロの方々は最初のうちで、見切っているでしょうから、ここまで問題が大きくなっているのでしょう。
那覇市長は、茫然として再建のめどについては頭を抱えている状態のようです。
玉城知事は2022年までに、再建計画を策定することを発表しています。
もしも復旧が可能であるのなら、今の技術と職人で早く沖縄のランドマーク首里城を再建してもらいたいですね。
首里城の復元にはいくらかかる?沖縄の顔の費用の内訳と再建はいつ?まとめ
首里城炎上による復元費用や再建は可能なのか?について紹介してきました。
沖縄に行くと必ず首里城を見てから、という方も大勢いるのではないでしょうか。
今回の出火原因はどうやら配電盤のスパークのようですから、次回再建する場合には、全て電気系統は外側に配置するのがいいかもしれません。
台風19号の被害も収まっていない状態での首里城炎上は沖縄県だけでなく国民全体にとって精神的苦痛のダブルパンチです。
観光中心の県ですから、地元の沖縄県民の方は募金にも積極的です。
ですが、まだまだ復旧して再建するための費用には全然届いていないのが現状です。
人の命が関わる震災などによる被害者への寄付金には強い意識を持つ人は多かったのですが、沖縄県に済んでいる人以外にとっては親しみが現地の人に比べたら弱いこともあり、少し時間が経ってしまえば、首里城の問題をハッキリと意識する人はだんだん減っていくはずです。
今後の復旧への工程や流れが気になりますが、もう一度首里城が復活したら
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