みなさんは昆虫を食べたことがありますか?
いきなり大谷翔平も真っ青の直球を投げてしまいましたが、ほんと大真面目な質問なんです。
というのも国際連合食糧農業機関(FAO)が人口増加に伴う世界的な食糧危機を見越して昆虫食を推奨しているんです。
それでも「日本に住んでると食糧危機なんて微塵も感じられないし第一昆虫食なんて…」なんて意見も出るかもしれません。
でもみなさん、実は知らず知らずのうちに昆虫を恩恵を受けているのを知っていましたか?
しかも他の家畜に比べて生産コストも低い上、高たんぱく低脂肪ととても素晴らしい食材なんです。
そこで今回は将来の食糧問題を考えつつ、昆虫食の未来と巷で聞こえる昆虫食に対する意見をまとめてみました。
ぜひご覧ください。
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昆虫食の現状|実は日本は昆虫食の先進国だった
昆虫食と聞くと「アジア本土や南半球の食べ物」とか「古臭い地域食」というイメージがつきものです。
実際世界で食べられている昆虫食の地域を調べると
南米やアフリカ、東南アジアや中国が真っ先に出てきます。
日本でも群馬県など伝統的に食べられている地域はありますが、
全国津々浦々のスーパーで売られている訳ではありません。
「鮮魚」「生肉」「野菜」に並んで「昆虫」のコーナーがあるスーパーがあったら個人的に悶絶してしまいます(実は昆虫食が好きなのは内緒です)。
ともあれヨーロッパやアメリカを始めとする先進国では料理のメインにでることは少なく、ここ日本でも同じことが言えます。
ですがたかだか100年ほど前までは日本でも昆虫食が当たり前のように行われており、
事実明治大正時代頃まではなんと50種類を超える昆虫を日本人は食していました。
日本は仏教伝来より獣肉が敬遠されてきた傾向もあり、
また食用に家畜を育てる習慣が少なかったため食卓に並ぶ食材は野菜雑穀魚類と狩猟肉が主でしたので昆虫のようなたんぱく質源が必要になったのは必然だったのかもしれません。
ですが明治の文明開化を皮切りに牛肉をはじめとする食用家畜が始まり効率の悪い狩猟肉や昆虫の摂取が少なくなってきたのでしょう。
今では日本全国で食される昆虫は皆無と言っても過言ではありません。
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見直される低コスパ食材の昆虫
昆虫を食す機会が激減した日本でも通販などで今でも昆虫を簡単に買うことが出来ます。
ですがスズメバチの幼虫やザザムシの佃煮など高級食材が目立ち、食卓を彩るような食材ではないことがすぐに分かると思います。
私は東北出身で東北三県をてんてんとしていますが日常的に食べられる昆虫はイナゴしかありません(他の地域の方だとそれすら知らなかった、という意見が出そうですね)。
流通量が激減した現在だと高級食材に変わってしまった伝統食材か、
稲作地域で大量発生するイナゴ位しか食べられないのはあたり前でしょう。
ですが、実際同じ量の食糧として養殖した場合、虫に勝る生き物はいません。
例えば1kgの食材を得る場合、
牛は25Kg
豚は9Kg
鳥は5Kg
程の飼料が必要ですが、
コオロギやバッタですとわずか2Kg
の飼料で作り出すことができます。
また、昆虫を育てるには広い土地や大量の水もいらず、
二酸化炭素の排出量も少なく成長のスピードも速いことからまさに食材界におけるコスパの神様だといえるでしょう。
事実2050年頃には世界の人口が100億人を突破するというデータも出ていますので、
食糧問題の救世主になると言えます。
昆虫を食材として見切っていった人間がまた昆虫に助けられるかもしれないというのは皮肉な話ですよね。
変温動物なので温度管理が必要な点や見た目の問題、
生産方法の確立などまだまだ問題は多いのですが将来的に
「食材の1つ」
として昆虫が数えられるのはそう遠くないと感じます。
実際昆虫って食べておいしいの?
昆虫食で必ずつきものの問題は
「見た目」と「先入観」
じゃないでしょうか?
私は昆虫が大好きでちょくちょく食べる(イナゴ以外は高いのでちょくちょくです…)のですが、
見た目がグロいからと敬遠する方も多くいます。
また「虫=汚い」のイメージの方が多く、
どうしても口に運ぶことを躊躇される方が多いのも事実です。
しかし毒をもっている虫を除けば加熱して食べる分には問題ない昆虫がほとんどで、
味に関しても見た目とは裏腹にかなりの美味なのは食べなれている私でも衝撃を受けます。
それと、この頃は昆虫を粉末状にしたものも販売され始めましたので
見た目に抵抗がある方でも問題なく食べることができるようになってきました。
個人的には素揚げが好きなんですが、
まず第一歩として粉末の昆虫をトッピングとして食べてみるのも手だと思います。
おそらくほとんどの方は未知の食材だと思いますのでまずは無理のないところから始めてみることをお勧めします。
それでも抵抗感のある方、一度身の回りを振り返ってみてください。
昆虫自体ではないにしろ蜂蜜やローヤルゼリーはハチが作ったものですし、
ましてやかまぼこやお菓子に使われる赤色のコチニール色素はカイガラムシという昆虫から生成した色素なんですよ。
私みたいにカメムシやミズカマキリを生で食べろとは言いませんが(むしろ生食厳禁です)、
みなさん少しは昆虫の恩恵にあずかっているのです。
そう思うと少しハードルが下がったと思えませんか?
昆虫食の可能性って?みんなの意見が知りたい!将来の食糧問題は?のまとめ
昆虫食の話、いかがでしたでしょうか?
食糧問題とかイマイチピンと来ないかもしれませんが近い将来必ず直面する問題なのは間違いありません。
本来は生産しやすく食材として有能な昆虫を利用しない手はありません。
地球上で一番数と種類の多い昆虫は食材として無限の可能性を秘めていると言えます。
スケールが小さいので素材そのままの提供が多い昆虫は確かにグロいと思う方が多いですが、
豚だって鳥だって丸焼きだったら何となくグロさは残っているもんじゃないですか。
もしかしたら本当にそのうちスーパーで「昆虫」コーナーができるかもしれませんね。
「虫」だけに「無視」できないお話をさせていただきました。
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