ホワイトハッカーという言葉に、すごくいいイメージを持つ人は中々いないでしょう。
コンピュータ・ウィルスをばらまくようなIT犯を取り締まる人ですよ、と教えてもその印象は大きく変わらないのかも知れません。
いわばサギ師の中にもいいサギ師がいるぐらいの受け取り方をされるのではないでしょうか。
一方で、日本でも、ホワイトハッカーの知名度が高まっているのも確かです。
IT関連の人気ジョブとして稼げるものではないか。
そう期待している若者も多いでしょう。
学べる場所はどこで、具体的にどう進学してゆけばいいのか。また年収、将来性も気になります。
とりわけ本気でハッカーになるのをお望みの人には、ここからしばらくお付き合い願います。
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ホワイト・ハッカーを目指すには相当の覚悟がいる
そもそもハッカー自体、悪者を指す言葉ではありません。
本来、
ハッカーとはIT関連の高度な情報知識を持ち、さまざまなコンピュータ上のトラブルを解決する人たちのことです。
一方で、その知識を悪用する人たちは、低レベルならクラッカー、高レベルならブラックハッカーと呼ばれています。
ネット上のハッカー関連サイトの多くでは、序文にまずこの初歩的なハッカー偏見について取り上げています。
それぐらい日本ではまだハッカーに悪印象がつきまとっていると言えるでしょう。
ハッカー、またホワイトハッカーの本来の意味が一般的に普及しないのには、そもそもハッカーという職業が秘められておくべきものだからでしょう。
マスコミのハッカー特集などはほとんどなく、ネット上でさえハッカー志願者に対してベーシックな指南をしているだけです。
なぜなのか。
それは第一にハッカー当事者たちが声を上げられないからでしょう。
ネット上でも、もし本物のハッカーが現れれば、その時点でブラックハッカーたちに狙われる可能性が高まります。
当事者たちの体験談が語られにくいことが、ハッカーの認知度や人気度を落としていると言えます。
例えば麻薬取締官、いわゆるマトリが自分の顔を公にさらせないことにも似ています。
マトリの相手は相当に悪質で悪知恵にたけた犯罪者集団である場合が多く、隠密行動も得意です。
マトリが身分を明かせば、いつどこで命を狙われてもおかしくありません。
ホワイトハッカーにしても同じことが言えます。
クラッカーやブラックハッカーたちの多くは極めて悪賢く、巧妙に隠れて行動します。
もし、あなたがホワイトハッカーになりたいのなら、警察官になるくらいの覚悟が必要になるでしょう。
もちろんマトリのように命までは狙われないでしょう。
しかし最悪、自身のPCやスマホが突然クラッシュしたり、自分や家族の個人情報を抜かれて恐喝されたりするようなこともありうると覚悟しておくべきではないでしょうか。
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ホワイトハッカーを目指すためにあまりあるほどの学べる場所
ホワイトハッカーは秘密だらけの存在ですが、学べる場所、つまり道筋は無数に示されています。
ITセキュリティ関係の高専や大学、また最近ではセキュ塾のような専門スクールも豊富にあるそうです。
また、サイバー甲子園などの一大ハッカー大会に出場する手もあるでしょう。
何か大きな賞を取れば、高卒でも『日立ソリューションズ』のような大企業に就職できるかも知れません。
資格試験も数多くあります。おそらく最も権威のあるものは、
アメリカのECカウンシル社の「CEH資格(認定ホワイトハッカー)」でしょう。
費用は50万円近くですが、国の助成金も出るそうなのでかなり抑えられるハズです。
日本でも経産省によって数多くの国家試験が組まれています。
レベルは4段階で、試験区分は12種類。
海外の同様の試験とも通じ合っているらしく、CEHのように海外企業にも受けのいいテストだと言えるでしょう。
ただ、合格率は大体30パーセント台であり、結構なせまき門です。
ホワイトハッカーは秘密主義的な職業なので、地道な学習よりも実体験の方がものを言うものではとも思われます。
実際にどこかの企業に入り、秘密結社的な小グループを作り、少数精鋭で切磋琢磨してゆく。
たぶん国家試験の成績などよりも、そういう努力の方が実を結ぶ世界ではないでしょうか。
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ホワイトハッカーは年収も将来性も、ないワケがない
将来性については、ほぼ間違いなくアリでしょう。
私は地方の地方のような場所に住んでいますが、どこかの市役所のコンピュータから年金受給者の名簿が抜かれてしまった、などというニュースはしょっちゅう耳にします。
ブラックハッカーは今や日本の隅々まで標的にしています。
ホワイトハッカーはいわばIT新時代の警察であり、その需要は今後どんどん増してゆくハズです。
警察はもちろん一般企業でも、今後ますます募集するようになるでしょう。
秘密の多い職種ゆえ確かなことは言えませんが、年収平均は1000万円近くあるそうです。
世界基準で見ればハッカーの暗雲はすでに消えたと言えます。
IT大国のアメリカなどでは、すでにハッカーは、消防士や弁護士に並ぶ、いわば市民のリアル・ヒーロー的な存在になっています。
日本でもホワイトハッカーが一般職として認められる日が来るのは、そう遠くないでしょう。
ただ、先述したよう大きな覚悟を伴う職種でもあります。
ITの仮想空間でもホワイトハッカーのように大きな力を持った人たちには、その分、大きな責任が伴うのです。
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