世界一難しい言語とは?代表格はナバホ語?そのルーツと民族に迫る!
ナバホという言葉にピンとくる人はいるだろうか。

おそらく、どこかで聞いたことあるな的な脳内片隅ワードとしてぼんやりと受け取る人もいるだろう。

 

ナバホ族のことですよと言われれば、おそらく、

ああ、マサイ族みたいなアフリカのどこかの部族ですか

と答える人が少なからずいるだろう。

 

ブブー、残念ながら不正解です。

 

ナバホ族はアメリカ先住民族の一族

つまりインディアンであり、

今もアリゾナ州からニューメキシコ州に渡るアメリカ南西部の砂漠に居住している。

 

ここでナバホ族について紹介するのは、

ナバホの暮らしぶりが未だに原始的で目を引くものだからではない。

 

彼らの多くは現代社会と深く交わっている。

 

何しろ今はマサイ族でさえ、

多くがスマホを持ち歩きながら牛の放牧をしているくらいなのだ。

 

ナバホを少しでも知る人であれば、彼らの言語ナバホ語が超難解であることをご存知のことだろう。

インディアンが極めて複雑な言語文化を持つというのは、かなり意外なことであり興味を引く。

 

西洋人からすれば、日本語も超難解な言語だとされるが、ナバホ語はさらに上をゆくそうだ。

 

北欧やロシア語を抜いて世界でも最難関な言語だという声もある。

 

またナバホ語を探ると、日本との思わぬ接点も浮かび上がってくる

そういったことについて、しばらくお付き合い願おう。

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アメリカには今もインディアンたちの居住地域がある

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現代のアメリカでナバホ族のようなインディアンが、どのような位置づけにあるのか、それを知らない人は数多くいるだろう。

 

アメリカには州の他に、保留地というものがある。

インディアン居留地とも呼ばれ、米国内には内務省の管轄の下で数多く点在している。

 

まだ、保留が認められていない少数部族から一国(ネーション)と呼べるほどの自治権を持つ大部族までさまざまな形がある。

 

その中で、ナバホ族はナバホ・ネーションと呼ばれ、アメリカ最大の保留地を持っている。

ちなみに日本ではより聞き覚えがあるアパッチ族とは血縁が深いようだ。

 

おもしろいのは、現代のナバホ族の男性の多くが酒やクスリなどにおぼれ、自堕落になっているという点だ。

 

かつてナバホ男子の多くは戦士であり、多部族との抗争の中で収奪することを生きがいとしていたため、現代社会への適応力を失ってしまったというワケだ。

 

決して他人事ではない。日本でも今後は、昭和おやじたちが同じ末路をたどるのではないだろうか。

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対日本戦で用いられたナバホ語の暗号

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ナバホ語が世界的に注目されたキッカケは、第二次世界大戦の際、アメリカ軍がナバホ語を暗号として用いていたことが、1980年代、レーガン政権によって明かさされたことになるだろう。

 

そして、ナバホ語の暗号は対日本戦で用いられた

 

大戦ではおよそ40,000人ほどのナバホ族が米軍として日本戦に駆り出され、沖縄や太平洋の島々で交戦したという。

 

だが、今も日本人の多くはこの事実を知らないだろう。

 

そもそも暗号と言えば、のちにイギリス軍に解読されたナチスのエニグマのように、科学的に仕組まれた言語体系を思い浮かべる人が多いだろう。

 

対するナバホ語の暗号とは、コードトーカーと呼ばれている。

 

つまり、ナバホ語を理解する者同士が無線などで会話することで情報交換する、いわゆる口伝達のことである。

こういう暗号伝達があったということ自体、新鮮であり、今も世界史の深い闇に覆われたことではないだろうか。

 

それぐらいナバホ語は、他者にとって難解だったということである。

 

一説によればナチスも打倒アメリカのために人類学者をスパイとしてナバホ族の中に送り込んだが、ついにその言語を解き明かすことは出来なかったという。

あの賢明なドイツ人でさえお手上げだったというワケだ。

北欧語や日本語よりも複雑怪奇なナバホ語

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ナバホ語の一体、何が難しいのか

シンプルに言えば、発音、文法、この両方共に複雑怪奇だったからだ。

 

さらにナバホ族には読み書きの文化が乏しく、客観的な言語記録がなかったため、他者は習得の機会さえ得られないようになっていた。

 

詳しく見てゆくと、まず発音には他に類を見ないような音がふくまれていた

特に軟口蓋音(なんこうがいおん)という発音があり、これは舌の後ろのほうで喉の中をふさぐようにして出す音だ。

 

日本語で言えば、唯一「ん」が近いものになるだろう。

また鼻音というものもあって、鼻息だけで発話するものもあるという。

ここまで来ればもはや豚や牛の域である。

 

確かにこういう音がしょっちゅう出てくるようでは、聞き取ること自体がムリになってくるだろう。

 

文法もまたすごい

1つの動詞に何と900以上の変換法があるという。

 

日本語で多用される動詞の1つ「行く」でも、行かない、行きたい、行くなどと数えて言っても、せいぜい20~30の変化しかないだろう。

 

これには、世界一難しいと言われる北欧やロシアの言語でさえ尻尾を巻いて逃げてゆくのではないだろうか。

 

一方で、西洋人には難解と見られる、日本語や中国語と比べればどうなのだろう。

 

両言語が難しいのはやはり漢字のせいだろう。

象形文字ゆえ読み書きが難しい上に、その数はほとんど無限大にある。

 

日本語はひらがなやカタカナでそれを緩和しているため、中国語よりは外国人に優しい言語と言えるだろう。

今では丸裸になってしまったナバホ語

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最も大切な点は、習得の難しさと言語の質の高さ、または複雑さと高度さの間には相関関係がないということだ。

学ぶのが難しいからと言って、その言語がすごく優れているというワケではない

 

私は言語学者ではないのでハッキリと断言はできない。

だが、ナバホ語の難しさの最たる原因は、その極端な機能性や体系性の欠如、また他者への伝達が前提されていないことにあるのではないだろうか。

 

1つの証拠として、ナバホ語は他のインディアン言語同様、語彙、ボキャブラリー自体は少ないという。

なので、第二次大戦中、アメリカ軍は置換暗号という独自のテクニックでナバホの語彙不足を補ったらしい。

 

一方、高度に情報化された現代では、ブロックチェーンというAI絡みのウルトラ高難度な暗号技術が生み出されている

それに比べれば、ナバホ語はかわいいものだ。

何しろ、一般人でもオンラインの翻訳ツールを使えば、ナバホの翻訳語と発音を割り出すことができるのだ。

ちなみに「おはよう」はナバホ語では「」と書き、「」と発音するようだ。

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