全面禁煙化とオリンピックの関係は?分煙の効果と喫煙者の配慮と権利
2020年、東京オリンピック・パラリンピックを来年にひかえ、タバコの行方が注目されている。

パブリックスペースにおける屋内の全面禁煙は、もはや世界の常識である。

 

東京がオリンピックの開催地

となったことで、

この国際的な潮流が日本にも押し寄せてくることになった。

 

2018年、政府は「改正健康増進法」を作り、

飲食店での屋内の

全面禁煙にまで踏み切った。

 

だが、例外条件を設け、

それが全飲食店の半分以上に適用されることが分かったことで、

東京が独自の条例を作った。

 

それによって、都内の飲食店の80パーセント以上が全面禁煙になった。

 

ようやく、日本でも街中や公共施設からタバコが消滅する日がやってくる。

 

そう喜んでいる嫌煙家は

数多くいることだろう。

 

だが、分煙によってごまかされるんじゃないかという危機感も合わせ持っているのではないだろうか。

日本では分煙の効果がいまだに信じられているのだ。

 

一方で、愛煙家はもっと大きな危機感を抱いているだろう。

今年中に、タバコがほとんどの場所で吸えなくなるんじゃないか。

 

そうなれば、居酒屋にもいけなくなる。

店の売り上げが落ちてしまう。

タバコ産業そのものがなくなってしまう。

 

両者の視点から、

今後のタバコの行方を追ってゆきたい。

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分煙の効果を未だに信じている日本

全面禁煙化とオリンピックの関係は?分煙の効果と喫煙者の配慮と権利1

全面禁煙分煙の違いは、

多くの人が何となくでも

知っていることだろう。

 

全面禁煙は文字通り、いかなる例外も設けず、ほとんどの場合、屋内においてタバコの喫煙をすべて禁じることだ。

 

分煙とは文字通り、喫煙者とノンスモーカーの居場所を分けることである。

 

具体的には主に2つの方法があり、

1つはエリア分け

もう1つは部屋分けである。

 

前者は、同じフロアの中の一角に空気清浄機や換気扇などを置いて、

タバコの煙をノンスモーカーの方に流れさせないようにする方法。

後者は喫煙者だけが入る小さな専用ルームを設ける方法だ。

 

この分煙への捉え方が、日本と世界では大きく異なっている。

 

厚生労働省による施設ごとのタバコの取り扱いの国際比較表を掲載したサイトがこちら。

それを見れば、日本では会社の職場、サービス業、駅構内などでは

専用ルームにおける屋内分煙が認められているのが分かる。

 

一方で、世界の大半の国では、

それらの場所でも

屋内は全面禁煙になっている。

 

この世界の潮流は世界保健機関(WHO)が作り出したものだろう。

 

2007年「受動喫煙防止のための政策勧告」において、WHOは分煙では受動喫煙がほとんど防げないという結論を出し、各国に屋内での全面禁煙を求めるようになった。

 

アメリカ、イギリス、カナダといった主要な先進国は、それに従った。

 

分煙の効果が薄いというのは、

科学的なだけでなく

感覚的にも分かることである。

 

エリア分けのレストランで食事中に、どこかから漂ってくるタバコの煙に不快感を覚えた。

ホテルの喫煙可能な部屋に泊まったときに、染み付いたタバコの臭いで眠れなかった。

 

屋外で喫煙者とゆうに5~6mは離れていて、

かつ煙もきていないのに、タバコの煙に胸が悪くなった。

 

こういうことに身に覚えがある人は、

結構いるだろう。

 

受動喫煙による死亡者数は日本だけでも年間1万人を超えているという。

 

つまり、それくらい

タバコの煙とは強烈なのだ。

 

喫煙者には、

この認識が最も欠けているハズである。

 

そして、分煙を過大評価する

今の日本の法律とは、こうした喫煙者の立場に立って作られたものだと言える。

禁煙の国際潮流にあらがうタバコ業界と政治家

全面禁煙化とオリンピックの関係は?分煙の効果と喫煙者の配慮と権利2
飲食店やサービス業界でも、

大方が屋内の全面禁煙に賛同するようになってきている。

 

居酒屋やパチンコ店といったスモーカーを主要な客層にした店舗でさえも、大きな異論はないだろう。

 

どちらも全面禁煙の店舗を試験的にオープンさせれば、

新たな顧客層を獲得して売り上げUPにつながる可能性が高い。

 

世の中の多数派は健康志向のノンスモーカーであり、彼らをターゲットにした方がどの業界でも潤うことは目に見えて分かっている。

 

それを阻んでいるのはタバコ産業と政治家のゆちゃくである。

 

東京オリンピックを機に、社会全体が屋内の全面禁煙に踏み切れば、

確かにタバコはすたれてゆくだろう。

 

だが、それは国際的な潮流であり、逆らうことはできない。

 

日本ではオリンピックによって、その流れが加速するだけなのだ。

 

タバコメーカーは明らかに斜陽産業である。

だが、今後も存続することは間違いない。

 

ただ少なくともマーケットが最盛期の100分の1ほどに縮小するだろう。

 

業界も政治家もその現実を直視し、

流れに逆らうのではなく、

新たな未来のヴィジョンを持つべきではないだろうか。

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タバコと文化、愛煙家の人権

全面禁煙化とオリンピックの関係は?分煙の効果と喫煙者の配慮と権利3
タバコと受動喫煙による健康被害は、

今や科学的にもさまざまな形で実証されている。

 

政治家の多くは科学や経済を信奉しており、

だからこそ禁煙の国際的な潮流が生まれたのだ。

 

大衆目線で見れば、

健康被害は身近な人や有名人によって実感するものだろう。

 

タバコのせいで病気がちだったり早死にしたりする例は、

誰でも回りを見れば何人か思い当たることだろう。

有名人でも

石原裕次郎

 

松田優作

 

忌野清志郎

といった早死にした人の多くはヘビースモーカーだった。

 

しかし、

方でタバコと相性のいい人がいる。

 

それも確かな事実である。

 

明石屋さんま、坂上忍、宮崎駿

といった人たちもまたヘビースモーカーとして知られている。

 

さんまや坂上のエネルギッシュさや頭の回転の速さは、タバコによってもたらされているのではないか。

 

さんまは、今さらタバコを止めたら、

すぐに死んでしまうかも知れないといったことを言っている。

 

これは冗談のようでいて、

真実味もはらんでいる。

 

つまり、タバコと相性のいい愛煙家にとって、タバコとはむしろ元気や長寿の元になっているという可能性もあるのだ。

 

また、宮崎駿のドキュメンタリーを見ると、

アニメの作画中にタバコをすぱすぱ吸っている姿がよく映されている。

 

彼の想像力の源もまたタバコにあり、

ナウシカやトトロや千尋はニコチンとタールの煙の中から生まれたと言えるのではないだろうか。

 

一方、ビートルズにしても、

その真価を発揮した中期以降のアルバムはLSDなどの麻薬摂取と大いに結びついている。

タバコもまた一種の麻薬であることは間違いない。

 

タバコは時に、人の才能や想像力を引き出したり、健康長寿をもたらしたりすることもある。

 

これもまたタバコの健康被害と同等に、確かな事実だろう。

 

禁煙と共に、愛煙家の人権を守ることも大切なことだ。

先の厚生労働省の表の中、日本が学校や病院で敷地内禁煙を実施している点が気になった。

 

一方で、屋内禁煙には厳しい他国を見ても、

その多くは敷地内全体の禁煙まで徹底してはいない。

 

いくら病院でも、人気のない庭や駐車場などでタバコを禁じるのは行きすぎではないか。

 

それは愛煙家の人権を

傷つけるものではないか。

 

禁煙は国際的な潮流であり、日本もまた対応しなければならない。

だが、それと共に、さまざまな点で、愛煙家を守る取り組みも必要になってくるだろう。

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