海洋プラスチック汚染問題と現状の対策に食事の選択?ヴィーガンがヒントに?
2019年、G20大阪サミットで、ホスト国の議長・安倍首相が世界に向けて最もアピールしたものが「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」だろう。

これは海洋プラスチック汚染を2050年までにゼロにすることを確約するものだ。

 

現在、世界中の海が大量廃棄物にふくまれるプラスチックのごみで汚染されている。

そのせいで海洋環境や多くの生物がダメージを負っているばかりか、マイクロプラスチックを体内に入れた魚を食べる人間にも害が及ぶようになっている。

今やこの認識は、世界中の人たちが共有する常識になっている。

 

この大いなる危機感の元で、「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」は打ち出されたといえる。

そんな中、にわかに注目を浴びているのが、魚をふくむ動物性由来の食事を一切摂らないヴィーガンである。

菜食主義の強硬派ともいえるヴィーガンになることが、もしかすればこれからの時代を生き抜く最高のサヴァイヴァル術になるのかもしれない。

 

ベジタリアンとヴィーガンはどう違うのかなど、数多くの種類がある菜食主義者の解説もふくめ、今後あるべき食文化について掘り下げてみたい。

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ベジタリアンのハードルはそんなに高くない

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誰でもベジタリアンという言葉は知っているだろう。

だが、ヴィーガンペスクタリアンシーガンとなれば、崖から転がり落ちるシカのように知名度は急降下する。

 

ベジタリアンとは基本、鶏肉を除いた陸上に生きる動物の肉を食べない人たちのあいまいな総称である。

その種類は何と18種類もある。その1つ1つを見てゆくと、まるで受験勉強で暗記すべき項目のように、すべてがしっかりと定まっている。

 

一般的に認識されているベジタリアンとは、ノンミート・イーターフレキシタリアンだろう。

前者は動物の肉を食べないというルールを持つだけで、あとは卵も魚もOKという人たちだ。

後者は単に肉をできるだけ摂らないという考えの元、その時々に応じてノンミート・イーターになる人たちだ

 

時々ベジタリアンともいわれる後者であれば、誰でも今すぐに実践できるだろう。

ベジタリアンになるのは、そんなにハードルが高いものではないのだ。

 

こういったプチ・ベジタリアンとしておそらく世界中で最も有名なのは、ポール・マッカートニーだろう。

ビートルズ解散後、ポールは自分の牧場で羊たちを見ているうちに愛着がわき、ベジタリアンになったという。

彼は卵やバターは摂るということから、基本ノンミート・イーターに当たるだろう。

 

ポールは現在、77歳。

しかし未だに精力的にワールドツアーを行っており、近年日本でもたびたびライブを行ってきた。

彼のその信じがたい元気さによって、ベジタリアンは大きな恩恵を受けた。

つまり菜食主義者はひ弱だという偏見を完全にぬぐいさってくれたのだ。

プラスチックの時代に希望の火をともすヴィーガン・ライフ

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ヴィーガンとは基本、すべての動物性由来の食物を摂らない人たちだ。

そんなヴィーガンにも種類があり、動物を食べないばかりか、動物の皮を使ったカバンやシーツなどの製品も使用せず、さらに環境汚染を引き起こす畜産業への抗議活動をする人たちもいる。

なので、ヴィーガンのハードルはベジタリアンの中でも最も高いといえるだろう。

動物愛や環境保護への情熱、または宗教的な忠誠心にあふれた人たちでなければ務まるものではない。

 

だが、海洋プラスチックごみが世界的な問題になる中、ヴィーガンには別の意味合いもでてきた。

自分の健康を維持するために魚介類を摂りたくないという人たちに、道を開くものになったのである。

 

健康、あるいは生存というテーマであれば、ほとんどの人はそれを切実に捉えるだろう。

ヴィーガンの中には最近、シーガンという貝類だけは食べるという人たちがでてきたそうだ。

また、ベジタリアンの中にもすでに魚肉はOKというペスクタリアンと呼ばれる人たちもいる。

 

しかし、それらヴィーガンの派生種は時代と逆行する以上、どんどん少数派になってゆくことだろう。

なぜなら、魚はもちろんホタテなどの貝にしても、マイクロプラスチックを飲み込んでいることはすでに多くの人が知ることなのだから。

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21世紀の食卓に求められる選択の意思

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海洋プラスチック問題が浮上した今からの時代、シーフードはどんどん落ち込んでゆくのではないだろうか。

ベジタリアンは共通して肉を食べない人たちのことだが、今後、魚介類だけを食べないという新たな一派が出てくる可能性は大いにある。

彼らは肉を摂る以上、ベジタリアンの部類には入らないだろう。

 

しかし、よくよく考えれば陸に生きる動物たちがマイクロプラスチックを摂取しないという保証はない。

魚介類を食べる動物はたくさんいる。

なので、それらが巡りめぐって人間の体内に入ることも充分に起こりうる。

 

自然のサイクル、フードチェインは陸と海とでハッキリ分かれているワケではない。

それらは混ざり合っている以上、魚介類がプラスチック汚染されれば、自然と陸生動物にもうつってゆくのだ。

 

G20大阪では「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」という世界の海洋プラスチックごみをゼロにするという国際宣言がなされた。

だが、どこまで信用できるかは分からない。

自分の身は自分で守るのが一番だ。

 

となれば21世紀の人類の食文化は、ヴィーガンに向かってゆく。

ヴィーガンのように卵やバターや蜂蜜さえ摂らず、野菜や穀物だけ食べていればプラスチックに汚染されることはなく身の安全は保障されるだろう。

 

遺伝子組み換えなどのバイオテクノロジーの進化によって一から陸生動物や魚貝類を生み出せるようになれば、話は違ってくるだろう。

そうなれば肉食は明らかに復活する。

逆にいえば、これからの時代そこまで科学が進歩せねば肉や魚を食べることは危険だということにもなる。

 

海洋プラスチック問題とは、第一には地球環境に関わる難題でありながら、人類の食文化にも大いに関わっている。

私もそうだが、これまでは多くの人が食事の際に選択の意思を持つことはなかっただろう。

 

だが、21世紀の食卓では1人1人が何を食べ、何を食べるべきではないかという判断基準を持つことが不可欠な時代になるのではないか。

誰もがヴィーガンになる必要はない。

だが自分が摂る食についての理解が求められるようになってきているのだ。

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